女紋 -おんなもん-

当社サイト内でも好評な「女紋特設ページ」が本になりました!書籍版『女紋』絶賛発売中!
販売ページはこちらをクリック!

No.06

きく

実は結婚式の衣装が今時珍しい5つ紋の黒振袖になり、親族が紋付でそろうと知らない人にはかなり不思議な状況になるので(本人、父親、母親がみんな違う紋を使うわけです)勢い、婚家には納得がいくまで説明をするはめになりました。
お婿さんや実家の協力もあり、ここまでは大丈夫だったのですが、
「娘が生まれたらどうなるのか」という話になりました。

婚家のしきたりだと母親の紋が娘に受け継がれますが、実家のしきたりだと女紋がない家では父親の紋になります。
実家から嫁いだおばが娘に女紋を受け継がせようとしてもめた結果だめだった、ということもうちでは経験していますし、○○家(うちの実家)にしかない家紋をよその家で使っていいのかなーと思うのですが、婿さんには「せっかくだし、長老が死んだらそのしきたりをやぶってもいいのではないか」と言われます。

仮に「うるさい年配者がいなくなった場合」と想定した場合、父系女紋の家が個人の判断で母系女紋にしていいものでしょうか?

景一

しきたりとは人間関係を円滑にするためにあるのだと思います。
ところが、そのしきたりはところによって皆違うのですから、考え方によっては意味無いですよね?
またそれが人間関係を壊してしまうものであればそんなもの無い方がいですよね?

だったらそんなしきたりなんか無くせばいいんじゃないかな?
ま、決断力はいりますがね。どちらにしてもよく話合って下さいね。

きく

しきたりをやぶっていいと聞いて驚きました。
女紋の家が結婚でもめて破談に・・・なんて話を聞いていた私には「人間関係を円滑にする方が大事」というのは目から鱗です。

・・・とはいっても、私の代では女紋を通しても子供の代までは実家のワガママは通らないかなと思っていたので、それでもいいかなという気がしています。

景一

最近私は外国の人と話す事が多いんですよ。しきたりや習慣、常識などが全く違いますね。だから私は興味しんしんです、面白いですよ。

狭い日本でさえもこれだけ違うのですからね。所変わればしきたりも全く違ってくる。言いかえれば、しきたりがないのと同じでしょ?

世界の戦争を見ていて感じますね。宗教を始めとして、価値観の違いなど。これが争いの原因になっているのですから悲しいですよね。お互い、相手が見えていないのです。
この自己中心的考えがもめ事を作ってるんじゃないでしょうか?

「しきたり」とは、ほんの狭い世界なのですよ。