女紋 -おんなもん-

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女紋とは

皆様は女紋という言葉を耳にして、どのようなものを思い描かれるだろうか?

女紋という言葉は二つの意味合いを持っている。
一つは 「男紋(おとこもん)は一寸、女紋は五分五厘」というように、男性の着物に付ける紋に対して女性が付ける紋は小さいという、サイズを意味した女紋。
そしてもう一つは、当サイトで取り上げている「家紋以外に女性のみが使うとされる紋章の総称」を意味した女紋である。
女紋とはそれを指す固有名詞ではなく、数種類の習慣の総称を意味している。

一般的に女紋と言われているものには、

「母譲り(ははゆずり)の紋」
「家紋から丸を外す」
「五三ノ桐(ごさんのきり)・蔦(つた)・揚羽蝶(あげはちょう)」
「女性専用の紋」
「女性らしいデザイン」
「男紋とは異なった継承」
「地域によって習慣が違う」

などが上げられる。
当社が調べたデータによると、女紋は日本全国すべてに存在しているわけではなく、主に西日本に分布し、東日本では存在しない地区が多いようだ。
西日本の多くには「母から娘、そして孫娘」といったように姓が変わっても受け継がれていく「母系紋(ぼけいもん:母の紋)」。またその家の家紋を女性らしくアレンジデザインした「アレンジ紋」や女性なら誰でも使えるという「通紋(つうもん)」がある。
そしてこれらの他にその家に伝わる女性専用の「替え紋(かえもん)」や自分専用としての「私紋(わたくしもん)」などもある。

また、女紋には「継承される場合」と「されない場合」がある。
母系紋や替え紋は継承される。私紋や通紋、アレンジ紋の場合は女紋としてはその時々による代用的な要素が強く、継承されない場合が多い。さらに細かな習慣や継承のパターンが異なる事もあり、その家によっての女紋の扱い方が違う事も少なくないため、一概に決めつける事は出来ないのである。