しみ抜き講座8 「衿のファンデーション」

具体的に汚れの落とし方を説明いたします。ファンデーションのシミ、汚れはこのページで全て解決!

作業に入る時の心構え

  • 作業は全部で4段階ありますが、これらの作業を一つの作業と考えて下さい。
  • 常に次の動作を考えながらスピーディーに行って下さい。
  • 作業に入る前に必ず別の布きれ(絹)である程度試験してみて下さい。
  • 換気の良い場所で作業をして下さい。火事の原因になります。

用意する物

しみ落とし道具
しみ落とし道具

  • ベンジン
    (薬局などで購入可能)
  • 綿の白い布きれ
  • しみ落とし用ブラシ
    (毛先が平らな堅い歯ブラシでも可)
  • ドライヤー

この4つの道具だけご用意して下さい。
※しみ落とし道具など、お入り用の方は当社までご連絡ください

作業方法

写真2
写真2: 汚れの確認

写真3
写真3:ベンジンで濡らして行く

写真4
写真4:ブラッシングしていく

1.ベンジンで生地を濡らす

ベンジンをシミの部分だけでなく周りにも付けて下さい。

ベンジンと共に汚れ(不純物)は周りへ広がって行きます。
そうならないようにする為には、丸めた布きれにベンジンを含ませて衿の隅から隅まで(折り目や縫い目まで)を四角を描くように濡らしていきます。(写真3と写真8参照)
この時、衿からはみ出さないようにして下さい。
折り目や縫い目部分の少し手前までを目安にした方がいいです。
※写真8をよく見ておいて下さい。ページ内の下の方にある「プロのテクニック」にあります。

★注意点
広がった端にシミが移動してしまい、それがそのまま型となって残ってしまう事例が大変多い。
これでは汚れを落とすどころか汚れを広げただけになってしまいますので注意して下さい。

2.ブラッシングをする

  • シミの部分を軽く擦り、素早く布きれで拭き取ります。
  • ブラッシングの方向は生地目に沿って行います。
    一般的に着物は縦方向、織帯は横方向になっています。(帯には例外もあります)
    ブラシの先がスムーズに流れる方が生地目です。引っかかるようであればそれは逆方向ですので、ブラッシングの方向を変えて下さい。
  • ブラッシングはあまり力を入れないようにしましょう。
    力を入れすぎるとベンジンを使用しているとはいえ、スレやヘタリを起こす危険性があります。摩擦が大きくなってきたなと思ったらベンジンの量を増やすとよいです。
    シミが落ちないからといって同じ箇所をしつこくブラッシングするのもおやめ下さい。 これもスレの原因となります。
    落ちないと分かれば直ちにブラッシングを中止しましょう。

3.ふき取る

ブラッシング後、すぐにふき取って下さい。(この時のベンジンが衿からはみ出さない量に止めるように)
あくまでも衿の範囲内でベンジンを使用する事が大事です。もし、衿の外側へにじみ出たら素早く外側にぼかして行って下さい。ぼかし方があまいと型を作ってしまう原因となるので注意が必要です。
※ぼかす時は布きれを使用して下さい。
※ベンジンは揮発性が高く、すぐに蒸発してしまいます。蒸発してしまうと不純物(シミ、汚れ)が定着してしまい、意味が無くなります。

4.乾かす

ぼかした部分の辺りからドライヤー(必ず冷風)で乾かして下さい。
周りからぼかさないと型が付きやすくなります。(または旗をなびかせるように衿を手で振って乾燥させる)
型が付いた場合、布きれにベンジンを含ませ、 型の部分を拭いていき、そしてまた同じ要領で乾かして下さい。
後、注意してほしいのは裏面も同じよう型を残さないようにするという事です。

写真5
写真5
ドライヤーを使って、端から型が付かないように乾かしていく。
写真6
写真6
綺麗に落ちました。

プロのテクニック

◇ 常に1~3を一つの作業と考えスピーディーに行う。

1.ベンジンで生地を濡らす

滲んで行く分を考えて衿からはみ出さないように、衿全体を濡らします。
この時、なるべく衿の表側だけを濡らす気持ちで行います。

写真8のように濡らして下さい。周りをぼかす事も忘れずに。

写真5
写真7
写真6
写真8

写真9
写真9

写真10
写真10

2.ブラッシングをする

汚れの部分に再びベンジンを付けブラッシング。
表の生地を浮かすつもりでぼかすように行う。

3.ふき取る

素早く拭き取り型の付かないように衿全体をまんべんなく裏面も型の付かないように処理します。

4.乾かす

ドライヤーで周りから乾かします。
表が乾いても中にしみ込んだ分が表や周りにはみ出して来て、型となる事があるので注意。
全体を平均に乾かす場合は手で旗をなびかせるような感覚で振ります。

衿のファンデーションのシミの落とし方動画

文章と画像だけではいまいち分かり辛いと思います。そこで動画を用意致しました。


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