しみ抜き講座1 「染色補正作業マップ」

あなたの汚れはどれになりますか?
その汚れの種類などによって対処方法を選ばなければならないしみ落とし。
あなたの着物の汚れはどの方法をとらないければならないのか?
染色補正業の作業内容はこのように分類されます。

染色補正マップ


削除

取り除く
シミや染め加工を無くしたり薄くする。

離脱

シミを生地から取り除く
シミそのものを生地から切り離す。

漂白

シミを見えなくする
シミや染料の成分は生地に残るが化学変化させる事により見えなくする。

剥離

付着物を取り除く
叩いたりブラッシングなどで生地の表面に付着したものを剥がすように取り除く。乾燥させた状態で行った方がよい場合もある。
※原始的で最も基本的なシミ落とし方法。

■泥はね
十分自然乾燥させてベンジンでブラッシング。

溶解

溶かして生地から取り除く
水性のシミは水。油性のシミは溶剤(ベンジン)などを用いる。
食べ汚しなどは両方混合しているものが多いので、よく見極めながら行う。

油性のしみ

溶かして洗い流す

  1. ベンジンで溶かしてブラッシングで洗い流す。 (ベンジンで溶ける範囲のシミに限る)
    (例) ファンデーションや油ジミ
  2. ベンジンで溶かしきれない油性のシミは徐々に溶解力の強い溶剤へと使い分けていく。
    (例) 色素の濃い口紅・マニキュア・接着剤・油性インキなど

水性のしみ

水だけで落とせるもの

  • 水形
    出来るだけ細かい霧(霧吹き、コンプレッサー、スプレーガンなどを使用)をかけてぼかし水形を散らす。
  • 水に溶けやすいシミ
    シミの付いている方を水で濡らし、乾いた布切れをその上に置いて強く押さえるか叩くなどして布切れの方にシミを移し取る。
    ※十分、水に溶かした方が落としやすくなるが、生地も水によってふやける(膨潤)為、シミは繊維の中にしみ込みやすくなる。さらに生地もスレやすくなる。
  • 水性の頑固なシミ
    上記の作業に洗剤やそれぞれのシミに合わせて溶解剤を併用させる。

付加

付け足す
色掛け(色を足す)やその他、染色材料を用いる事による補正や加工。

補正

元通りに再現する

  • パターン1
    シミ・その他の難を削除する事により、やむなく地色や模様などの染めが抜けてしまった場合、染料などでその上から補って再現する。
  • パターン2
    紫外線やその他の原因により染めの色が退色や変色した場合、その上から染料などを補って再現する。
  • パターン3
    染料やその他の染色材料を補う事により難を元通りに再現する。

加工

隠す
染料やその他、染色材料を様々に用いて、シミや難を隠したり新たに加工する等してイメージを変える。
※リフォーム・リメイク


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